ペパーミント
ペパーミントの写真
和名:西洋薄荷
英語:Peppermint
シソ科のハッカ属(Mentha)にはすぐれたハーブスがある。MenthaからハッカMintがとれるが、この言葉はギリシャ神話にでてくるMinthesという美しい乙女の名前で、彼女はプルートという男性と知りあったため、彼の妻プロセルピナの嫉妬を受け、魔法によってこの草に化身させられたという。西洋のハッカとしていちばん有名なペパーミントは、すでに古代エジプト、ローマ時代からさかんにハーブとして用いられたという。聖書の中にも香辛料として載っている。葉にハッカ油が約1%含まれ、その主成分はメントール、およびメントールエステル、メントンなどである。これが独特な香りとクールな味、清涼感を与えてくれる。日本のハッカよりも香りがよく、辛味も少ないので、スパイスとしてはよりすぐれたものとされている。料理用には生葉をきざんで、ラム料理や魚肉のソースに使う。またカクテル類、リキュール酒の美しい緑色と香りづけにするのが有名。ミントゼリー、いろいろなケーキ、とくにチューインガムの香料としていちばん親しい。茎葉を蒸留するとペパーミント油がとれるが、これも強心剤、興奮剤その他の薬用や、化粧料、歯みがきなどの香りに使われ、もちろん洋菓子のスパイスに、またエッセンスとして重要である。